いちえブログ ~記念日のわらじ~

2017年10月17日

ひとまい牛とはどんな牛!?

10月16日(月)

清水町に来ました。



清水ICを降りて約10分。
この看板が目印です。

看板に書かれている「十勝人舞牛」とはホルスタイン種の肉牛です。
*以後「ひとまい牛」とひらがな表記。


写真:自宅兼事務所

十勝清水でひとまい牛を飼育している会社です。
お話を伺いに来ました。



農業生産法人橋本畜産株式会社。
祖父の代から三代続く畜産業者です。


左から時計回り:橋本畜産(株)橋本社長、大金畜産(株)梅津営業部長、同小松田担当、(株)いちえ北海道村本社長、同DAIGO桜邸茅野料理長。

そもそもの経緯は橋本社長がホルスタイン牛の肉を
大金畜産に持ち込んだことに始まります。

大金畜産は、たまたまいい肉を持ってきたに違いないと思い、
2~3回抜き打ちでここのホルスタイン牛を食べて味を確認する。

現地に乗り込み、生産現場を確認すると
ホルスタイン牛の体格がまるで違った。
まるで和牛の体格だと驚く。



数々の共進会などに出品して高い評価を得る。
肉質はお墨付きなのです。



直近で一番大きな大会での評価は平成22年の優秀賞(2位)。
大会名などは上記賞状の通り。



一通り話を聞き、牧場を視察します。
現在、ホルスタイン牛2,800頭飼育。



全景。南北に1Km以上敷地があります。
畑部分も全部所有地です。
牛舎だけでも25棟あります。



父の時代、冬に水が氷るので水タンクにお湯を循環させた。さらに2階に設置。



あるとき水漏れ事故が起きて、餌が濡れてしまう。
濡れたウェット状態の餌を牛が喜んで食べていた。



それをきっかけに、さらに考えが進み、
餌をウェット状態にする為に、水ではなく糖蜜をかけて、
肉質の改良も試みた。



糖蜜は発酵が早いので、朝、餌にかけても昼頃には傷む。
各牛舎にいる頭数に応じて糖蜜の分量をキッチリ計ることにしました。



牛は暑いとその場にしゃがみ込み、動かなくなる習性があります。
夕方、涼しくなってから動き出して餌を食べ始める。



また、天候によっても餌を食べる日と食べない日がある。
その度に、糖蜜が発酵し、餌場を掃除して取り換えることもしばしばです。



餌は前期、中期、後期で違うのです。
前期の餌は骨格を作るために牧草を多く与え、
後期になると大きくするために穀物を多く与えます。

糖蜜のかける分量も変わってきます。



皆さんが一頭の牛を見ています。



逆光で見にくいですが、明日出荷のひとまい牛です。
写真中央は骨格もいいのですが、体重が1トンを超えているそうです。



先ほどから何度も話に出てくる、美味しい肉質を作った原点の
超企業秘密の糖蜜です。



糖蜜を何かとブレンドしているようです。



一斗缶の糖蜜があります。



糖蜜だけが凄いのではありません。
この畑でデントコーンを栽培しています。
餌の栄養分の要です。
*デントコーンは家畜用のとうもろこし。



収穫は終わりましたが、デントコーン栽培にも企業秘密があります。
写真は来年に向け肥料を撒いている様子。



糖蜜とデントコーンだけが秘密ではありません。
10種類以上の穀物を独自に配合しています。



始めの方にも書きましたが、
餌は前期、中期、後期で違うものを与えています。
前期の餌は骨格を作るために牧草を多く与え
後期になると肉質をよくするために穀物を多く与えます。



ここが後期の餌です。
「ハイビーフ後期」と書いています。



私の手のひらには秘密が一杯です。



主食の牧草(乾草)です。
ここにも秘密があります。



最高級の和牛が食べている牧草と同じ物だと説明を受けました。
違いが分かりません。臭いもありません。
しっとり感はあります。


写真:堆肥集積場

これも企業秘密ですが、手前から2番目はベトナム産のおがくずです。
堆肥に混ぜます。土壌が良くなります。牛もスクスク育ちます。
1~2回リサイクル使用してから、専門業者に販売するそうです。



フォークリフトで牧草や餌などを運びます。



自前のダンプカーです。堆肥などを運びます。
常時8名の方が従事し、年中無休で牧場は運営されています。



子牛です。
毎週水曜日と木曜日に競りに行き、合計30頭買い付けます。



乳牛を育てるのはマニュアルがあります。
*米国から入って来た。
肉牛として育てるのはマニュアルがありません。
育て方は畜産農家でバラバラです。いまだに確立されていません。



乳牛は2年程度時間をかけて子牛を産ませ、その後5~7年間搾乳します。
肉牛は素牛(もとうし)を買ってきて、2年後には出荷するのです。
時間軸が違います。



オレンジ色の物体は哺乳ロボット。
名前の通り子牛に乳を与えます。



順番待ちをしています。
1台で60頭に乳を与えられます。



首にセンサーを撒いています。
哺乳は1日4回授乳します。間隔は2時間30分必要。
母親牛が与える状態に近いのです。
*一定量飲むと穴の奥にある哺乳瓶のゴム部分が収納される仕組み。

飲んでいるのは栄養価の高い粉ミルク。
粉ミルクにも秘密はありますが、もっと秘密はミルクの温度にあります。
温度が下がるのが一番よくないとのことです。



おまけ
放し飼いにしている山羊。名前は「メリー」。20年います。



奥にいるのが「ココ」。
*名前、逆かもしれません。



最後に橋本社長はお肉を食べる方に対して、

「私は肉を作っている訳ではありません。生き物を育てているのです。牛の命を頂いて「まずい」と言われたら、命を差し出した牛の顔が浮かばれません。なので、どこまでも肉質にこだわった育て方を追求して行くつもりです。もし食べて美味しいと思った時には、また何気に食べてくれるのが最高の喜びでなのです」

と、謙虚ながらも歯切れのいい口調で訴え、

「流行るとすぐに廃るので、地味にまじめにオンリーワンで営んでいきます」

と今後の抱負を話しました。



 

かねてから計画していた「牛肉をひとまい牛に変更する」件ですが、
生産現場を見て、変更する決心が付きました。

第1弾として、
道産牛カルビ釜めしの肉と、
道産チーズハンバーグ釜めしと、
冷凍食品の手作りハンバーグのひき肉を変更します。

また、法要料理、宴会料理のすき焼き、
ローストビーフなどの肉系料理全般も変更します。

札幌にある「DAIGO桜邸」「ドラド・リゾート」「ブラーボ‼セコンド」
のメニューも順次切り替えていきます。

*必要量を確保出来次第始めます。

今後も旬のお料理・釜めしいちえをどうぞよろしくお願いします。


注意:橋本畜産株式会社は観光牧場ではありません。一般の方のご入場はご遠慮させて頂いておりますので予めご了承下さい。

ページトップ